住宅の耐震診断を実施しています!

本年1月1日に発生した能登半島を震源とする地震は、富山でも震度5強の揺れがあり、とても恐ろしい思いをいたしました。

この地震で『富山は地震がない』というのは根拠のない思い込みだったと気づいた方が多くいらっしゃることと思います。
地震に対する意識が大きく変わったのではないでしょうか。

このことを裏付けるように、地震後に富山県建築士事務所協会の窓口には住宅の耐震診断の申し込みが急増し、1月末には受け付けを締め切りました。

住宅の耐震基準は昭和56年6月に見直され(新耐震基準)、それ以前に着工した住宅は旧耐震基準で設計されており、建物強度はかなり低いと予想されます。(旧耐震基準で建てられた住宅は昭和56年の新耐震基準より壁量が40%弱少ない)

熊本地震では特に古い(旧耐震基準で建てられた)瓦屋根の木造家屋が大きな被害を受けました。
「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書」では全壊した住宅の7割以上は旧耐震基準の時に建てられた住宅だったという調査結果があります。

熊本地震における木造家屋の建築時期別被害状況
(出典:熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書)


耐震診断とは旧耐震基準で設計された既存の建築物を、現行の新耐震基準を基に構造耐力を評価するものです。現在住んでいる住宅が地震に対してどの程度耐えられるのかを調べるのが耐震診断です。

弊社では1月に約20件の耐震診断を行いました。
全て、旧耐震基準で建てられた住宅です。

今から40、50年前の住宅は、瓦屋根で屋根が重く、和室が多いため部屋のしきりが襖で住宅内部に壁が少なく、また、外周部も開口部が多く壁が少ない、という特徴があります。
現代の住宅(新耐震基準で建てられた)と比較すると圧倒的に壁量が不足しています。

結果は、

ほとんどが耐力不足で「倒壊する可能性が高い」建物という診断結果でした。
大きな地震が起きた時に、壁の少ない方向に揺さぶられると、崩れてしまいます。

安心できる結果を期待した依頼者もおられたかもしれませんが、良い結果を得ることは難しいのが現実です。
耐震診断を依頼される場合は、現実と向き合う覚悟が必要です。

「倒壊する可能性が高い」と判定された家に住み続けますか?

耐震改修は家全体を工事となると費用もかなりかかりますが、1階だけとか、寝室やリビングだけという部分的な改修を行うこともできます。
費用がかかっても命には代えられません。

今回の地震が富山県内の住宅の耐震化を進めるきっかけとなることを願います。

木造住宅の耐震診断・耐震改修の支援制度について
(富山県土木部建築住宅課建築指導係)